イングリッシュガーデンとは?おすすめの植物もご紹介【華やかな庭をつくる】

日本でも人気のガーデニングといえば、イングリッシュガーデンです。
季節を彩る花や美しいバラなど、1年を通して楽しめるガーデンとして人気があります。
その名の通り、ガーデニングが盛んなイギリスで多く見られるスタイルのガーデンが、イングリッシュガーデンです。
幾何学的なスタイルよりも自然なイメージを大事にするイングリッシュガーデン。
今回は、イングリッシュガーデンの歴史やおすすめの植物などを解説します。
イングリッシュガーデンを見に行かれる方にも、自宅の庭をより美しくしたい方にもおすすめの内容なので、ぜひ最後までご覧ください。
Point
COFFECEでは、カフェから楽しめるイングリッシュガーデンをご用意。イングリッシュガーデンを眺めながら、安らぎのひと時を体験しませんか。
目次
イングリッシュガーデンとは?

イングリッシュガーデンとは、自然の美しさを大切にした、人工的なイメージを持たないガーデンです。
より詳しく説明すると、「風景庭園」と「コテージガーデン」を指します。
- 風景庭園…湖や川の周辺に広がる田園風景を再現
- コテージガーデン…季節の花々が咲き誇っているイメージを表現
私たちのイメージするイングリッシュガーデンは、コテージガーデンです。
コテージガーデンには、田舎の風景を楽しむといった意味合いもあり、18~19世紀にはじまったイギリス風の庭園の流れを汲んでいます。
幾何学的なイタリア式やフランス式庭園と異なり、自然をそのままの姿で楽しむ。
イングリッシュガーデンの歴史
イングリッシュガーデンの始まりは、18世紀頃。
それまでのイギリス庭園は、16世紀のルネッサンス期において、イタリアの影響を強く受けていました。
イタリア式庭園は、高低差があり、石像や樹木が多く使われています。
その後、フランス式庭園の要素が混ざり、幾何学的で成形された、広大な整形庭園が全盛期を迎えます。
フランス式庭園は、イタリア式庭園に比べより花を使用し、色彩豊かな庭園です。
17世紀後半では、オランダ式庭園がイギリスで好まれます。
オランダ庭園は、フランス式に近いもののより小規模で、動物や立体的な造形物の「トピアリー」置くなど技術的な特徴も持ち合わせた庭園です。
象型のトピアリー
18世紀初頭に入ると、自然を中心にした風景式の庭園が造られ始めます。
今日まで続くイングリッシュガーデンは、このようにして始まりました。
イングリッシュガーデンの作り方

自然な風景や花々を楽しむのがイングリッシュガーデンです。
基本的には、自分の好きな花や木を自由に植え、デザインを楽しみましょう。
ただし、植物の特性や全体のバランスを整えるのも大切。
纏まりのない自由な庭園は、荒れ果てた庭と同じです。
自由の中に、しっかりとしたデザインとバランスを作るのがイングリッシュガーデンの醍醐味。
今回は、イングリッシュガーデン作りのポイントを4つご紹介します。
- 色彩を大切にする
- ボーダーガーデン
- 自然素材のエクステリアを使う
- アンティークを取り入れる
色彩を大切にする
イングリッシュガーデンでは、色彩が非常に大切です。
植える花は自由ですが、色合いを同系統で揃えると、まとまりのある庭ができます。
また、開花時期をずらして境界を作りながら植えると、1年を通して美しい花を楽しめるのでおすすめです。
あえて、1色だけ色を変えて目立たせる方法もありますが、まずは同系統で庭をまとめてみましょう。
ボーダーガーデン
ボーダーガーデンは、イングリッシュガーデンの代表的なスタイルの1つです。
塀や小道に沿って手前から奥に向かって高くなるように植物を配置。
庭に広がりや奥行きを持たせて、自然な雰囲気を作り出します。
ボーダーガーデンを作った後は、庭全体を俯瞰してバランスを整えましょう。
Point
ところどころに小花でアクセントを加えるのもおすすめ。
自然素材のエクステリアを使う
イングリッシュガーデンのエクステリアには、自然素材がよく合います。
木製のベンチやテーブル、小物もアイアンやブリキなどがおすすめ。
自然素材で統一すると、よりまとまりある庭園になります。
通路はレンガや石などを採用。
コンクリートやタイルなどの人工的なものを避けるとより自然なイメージを保てます。
アンティークを取り入れる
イングリッシュガーデンでは、アンティークオーナメントを取り入れるのもおすすめ。
本場は石造りのオーナメントが主流ですが、最近ではアンティーク加工した安価なオーナメントもあります。
天使やうさぎといったオーナメントはよく使われているので、ぜひ取り入れてみましょう。
イングリッシュガーデンにおすすめの植物

イングリッシュガーデンで見かける植物の多くは、日本の気候にも適しています。
ただし、ジキタリスやデルフィニウムなど一部の植物は、夏の暑い気候に向かない場合も。
ここからは、イングリッシュガーデンにおすすめの植物をご紹介します。
バラやハーブは定番
イングリッシュガーデンと言えば、一番にバラをイメージされる方も多いです。
美しい色合いと香りが華やかな庭園を生み出します。
背丈もあり、庭のシンボル的な存在に。
バラを植えるなら、モッコウバラやオールドローズなど、広がりのある種類を選びましょう。
また、相性のよいクレマチスもおすすめ。
ラベンダーやローズマリーなどのハーブもイングリッシュガーデンには定番です。
お馴染みのジキタリスやギボウシも人気
ジキタリスもイングリッシュガーデンではお馴染みの植物。
背が高くなり、存在感もあるのでおすすめです。
Point
ただし、ジキタリスは夏の気温に耐えられない場合もあります。ツバキ、ボタン、山野草などの日本の植物を採用する庭園も。
ギボウシは、品種が多く、多年性の植物です。
日陰でもしっかりと育ち、アクセントにもぴったりなので、イングリッシュガーデンでもよく採用されています。
ボーダーガーデンには一年草
ボーダーガーデンには、一年草が相性抜群です。
冬の寒さにも強いパンジーやビオラ、個性的なキャラクターのキンギョソウなど華やかに庭を飾り付けます。
Point
一年草は、春にまいた種が発芽し、花が咲き誇り、秋から冬にかけて枯れるまでの期間が1年以内である植物です。
背丈が低いパンジーやデイジーは手前に、背丈の高いカンパニュラやニゲラなどは中景に植えるのがおすすめ。
一年草は、種類が豊富なので、まとまりを保ちながらも、自分好みの庭を作りましょう。
また、宿根草もイングリッシュガーデンでは人気。
冬に咲くクリスマスローズ、半日陰でもよく育つシュウメイギク、春から秋まで長く楽しめて、ミントのような香りをまとうカラミンサなどがよく採用されます。
ほかにも、ラナンキュラス・ラックス、フリチラリア、アリウムなどさまざまな種類があるので、ぜひ自分の庭の主役を見つけましょう。
イングリッシュガーデン作りのコツ
イングリッシュガーデンを上手く作るために、いくつか意識するコツがあります。
ここからは、イングリッシュガーデン作りのコツを解説。
イングリッシュガーデン作りにお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
- 植物の配置は日当たりも意識
- 規則正しく並べ過ぎない
- さまざまな種類の花を植える
植物の配置は日当たりも意識
植物の成長には、日光が欠かせません。
季節ごとに代わる日光の当たり方と、植物の当たり具合の好みも意識して、配置を決めましょう。
また、花の咲く時期や色合いのまとまりもポイント。
夏に咲く花を暖色で統一するといった色彩設計も大切です。
庭で目立たせたいフォーカルポイントを決めると、デザインが引き締まります。

例えば、COFFECEでは、ガーデンの中央がフォーカルポイントです。
自然と中央に目が行くようにオーナメントやプランターを設置しています。
規則正しく並べ過ぎない
植物を、規則正しく並べ過ぎると自然なイメージを損なうので注意が必要です。
同様に、一カ所に同じ花をまとめすぎるのもNG。
ボーダーガーデンを意識しつつ、自然に見えるように散らばせて配置します。
自然に花や色合いが散りばめられたガーデンは、美しくまとまりあるデザインになるので意識しましょう。
さまざまな種類の花を植える
イングリッシュガーデンは、さまざまな種類の花々が咲き誇る庭です。
同じ花を植えるのではなく、さまざまな色、形の花を植えましょう。
ただし、やみくもに植えるのではなく、庭の設計をキチンと行ってから植えるのがおすすめです。
イングリッシュガーデンの管理

イングリッシュガーデンの管理は、一見難しいように思えますが、バランスよく作るのがポイントです。
春に植物を植え、種類ごとに間隔をあけましょう。
秋には追肥、冬にはや球根の株分けをします。
根元にウッドチップを配置、リュウノヒゲといったグラウンドカバープランツを植えるなどの工夫も有効です。
グランドカバープランツは、土がむき出しにならず、庭に柔らかな印象を与えるメリットもあります。
Point
水やりは大切ですが、あげすぎには注意!
根腐れを起こさないように、水はけのよい土壌を作りましょう。
水やりの時間も工夫して、夏は夕方に、冬は夜を避けて行います。
イングリッシュガーデンを体験してみよう
イングリッシュガーデンは、日本でも人気の庭園スタイルです。
自宅のお庭で楽しめるのはもちろん、日本全国でイングリッシュガーデンが楽しめるスポットもあります。
もし、イングリッシュガーデンを見た経験がないという方は、一度イングリッシュガーデンを見に行かれてはいかがでしょうか。
自分が作りたいガーデンのイメージ作りにも最適です。
COFFECEなら、ゆったり店内でくつろぎながらガーデンを眺められます。
基本的なポイントをおさえれば、自宅の庭でも楽しめるのがイングリッシュガーデンの魅力なので、ぜひ皆さんも試してみてください。
投稿者プロフィール
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コーヒー歴10年以上。コーヒーと紅茶を愛するwebライター。
喫茶店が大好きで、新しい味わいとデザインに出会うために日本中を旅しています。
webマーケティングやwebデザインも手掛ける。最近の趣味はインドアガーデニング。
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