【第1回】ビジネス×デザイン|ビジネスにおけるデザインの重要性

ビジネスデザイン

ビジネス×デザインをテーマに、全4回にわたりコラムを配信。

今回は第1回目として、ビジネスにおけるデザインの定義や重要性を解説します。

「目を引くロゴ」「先進的な建築」「おしゃれなホームページ」ビジネスにおいて、デザインは切っても切り離せない関係です。

ありとあらゆるビジネスには、デザインが付随しています。

~デザインという言葉が飽和している印象も。

そもそもデザインとは具体的にどのようなものをさすのでしょうか。

駅のポスターもオフィスの配置もデザイン。

ではデザインとアートの違いは何でしょう?

専門家の間でも議論が分かれる面もありますが、デザインとビジネスがセットで考えられているのは間違いないようです。

本記事では、ビジネスにおけるデザインの定義・重要性を解説します。

デザインの定義

ビジネスオフィス

デザインと聞くと、おしゃれで芸術的なイメージを想像しますが、広義には「使いやすさ、美しさのために創意工夫する」ことを意味します。

そもそもデザインの語源はラテン語で「計画を形にする」という意味です。

Point

デザインという言葉そのものには、芸術性・意匠性の意味はありません。

そこで、ビジネスにおけるデザインは次の通りに定義できます。

目的を達成するため、計画をたて、手段を確立する

ビジネスにおいて、デザインはどのような目的を達成するために、どのような計画をたて、どのような手段をとるか、これら一連の流れを指し示しています。

例えば、COFFECEでも、カフェデザインという事業を行っていますが、単純に外装や内装で見た目を決めるだけではありません。

重要なのは目的を達成するという結果です。

内装も外装も、カフェの目的に沿って決定されます。

見た目は、あくまで手段の一つでしかありません。

デザインとアートの違い

芸術

デザインの定義はわかりました。

しかし、デザインのイメージに芸術的性・意匠性のイメージがあるのも事実です。

以下では、ビジネスにおけるデザインとアートの違いについて解説します。

デザインの対義語

ビジネスにおけるデザインとアートは近いようで正反対の存在です。

アートはデザインの対義語としてよく挙げられます。

アートは「自分の表現したいもの」「作りたい」ものを作るのが前提。

デザインはクライアントのためという前提です。

芸術もクライアントからの依頼で作成する場合もありますが、基本的にアートは自分主体で生まれます。

そのため、ビジネスにおいてはアートよりもデザインが重要です。

アート性のあるデザインが悪いわけではありませんが、あくまでクライアント中心でなければなりません。

なぜ芸術性・意匠性のイメージがあるのか

デザインにはなぜ芸術性・意匠性のイメージがあるのでしょうか。

その理由はデザインの意味が時代の変化とともに移り変わった点から考えられます。

以下では、芸術性・意匠性のイメージが生まれた理由を3つに分けて考察しました。

  • 他社との差別化
  • ユーザビリティ
  • ユニークの喪失

他社との差別化

少々古い話ですが、大量生産・大量消費の時代が過ぎると、あらゆる商品やサービスは差別化が重要になりました。

他社との差別化が求められた時代に、見た目の違いにより差別化が図られたのは自然の流れです。

ユニークな商品を生み出すため、機能での差別化よりも見た目での差別化のほうが分かりやすいという面もありました。

ユーザーもユニークな、オリジナリティのある商品やサービスを好むようになります。

デザインという言葉に、芸術性・意匠性のイメージが付随したのもこの時代からです。

ユーザビリティ

芸術性・意匠性のあるデザインは、すぐに模倣され、オリジナリティがなくなっていくという問題がありました。

見た目でのユニークさは、安易にコピーされ、ユニークでなくなってしまいます。

その芸術性・意匠性からの脱却の一因となったのがiPhoneの登場です。

iPhoneは、シンプルな見た目とユーザビリティでのオリジナリティを生みました。

機能性や実用性がより重視されたユニークさは、市場に驚くほど好意的に受け入れられます。

その後、デザインは「機能性」「ユーザービリティ」という意味も内包するようになりました。

ユニークの喪失

現代は各社がユニークさを求め生み出されたデザインがすぐに模倣され、ユニークさを失う時代になりました。

似たような見た目のロゴやポスターが乱立し、見た目での差別化が難しい時代です。

もちろん、わずかな違いを上手く捉えて、差別化している商品も多くあります。

ユニークな商品を長続きするのが難しい時代だからこそ、デザインが求められる重要性が増加。

単純な見た目の違いだけでなく、広義におけるデザインへより注目が集まっています。

まとめ

本記事では、ビジネスにおけるデザインの定義・デザインとアートの違いについて解説しました。

デザインは、時代の変化とともに言葉の意味を広げています。

現代では、芸術性・意匠性だけでない点で、デザインの重要性が増しています。

次回はデザインの考え方を具体的にビジネスに落とし込む手法であるビジネス思考について解説。

最後までご覧いただきありがとうございました。

投稿者プロフィール

ryonote
コーヒー歴10年以上。コーヒーと紅茶を愛するwebライター。
喫茶店が大好きで、新しい味わいとデザインに出会うために日本中を旅しています。
webマーケティングやwebデザインも手掛ける。最近の趣味はインドアガーデニング。